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〈独占インタビュー〉ソニー傘下の世界最大アニメ配信「クランチロール」社長を直撃→アニプレックスとの合弁の狙い、配信権のライバル関係は

5月25日に開催した「クランチロール・アニメアワード」の会場で固い握手を交わしたソニーグループの十時裕樹CEO(右)と、クランチロールのラウール・プリニ社長(左)(記者撮影)
エンターテインメント企業への転換を進めてきたソニーグループが、新たな成長領域と定めたアニメ事業。中核となるのは海外向けにアニメ作品の配信を行う「クランチロール」と、多くのヒット作を生み出す製作会社「アニプレックス」だ。
その一角を担うクランチロールは5月25日、視聴者の投票などを基に「アニメ・オブ・ザ・イヤー」などを授与する「クランチロール・アニメアワード2025」を東京で開催した(詳しくはこちら)。
東洋経済はアワードに合わせて来日したラウール・プリニ社長を直撃。今夏開始される新サービス「クランチロール・マンガ」や、アニプレックスとの関係、プレイステーションとの連携策や今後の成長戦略についてなど、多くの質問をぶつけた。
アニメファンは20億人まで増える
――有料会員数が1700万人に到達しました。直近の約9カ月間では200万人も増えています。手応えはありますか。
有料会員数の増加には非常に満足しており、われわれが想定してきたとおりのペースで成長できている。しかし成長の機会はまだ非常に大きく、私たちはまだスタート地点に立ったばかりだといえる。
私たちの調査によると日本と中国をのぞいても、世界には約10億人のアニメファンがいる。2030年までにアニメファンの数はさらに増えて、20億人に到達すると予測している。
アメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツのような国の市場は成熟しているが、それでも(会員数が)増加し続けている。私たちはこうした国々でより多くの視聴者を獲得し続けることができるだろう。
また、ブラジル、メキシコ、インドのような新興市場もあり、これらの市場は成熟市場よりも速いペースで成長している。地域での活動を強化し、さらに成長させていく必要があると考えている。
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